その昔、駄菓子屋が大好きでした。やたら色鮮やかな、ちょっと妙なお菓子たち。
泥だらけ傷だらけになって遊んだあとのお楽しみ。大好物は真っ赤なシロップの「スモモ」や「アンズ」。
怪しげな色とりどりは人工着色料タップリで、口はいつも真っ赤だった。真っ赤な口で笑いあった。
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そんな頃、男の子は怪獣ブーム。ゴジラ、ガメラ、ウルトラマン。ソフビ人形が大人気。
ちっちゃな頭をフル回転させて、あの手この手で親にねだったが、ほぼ玉砕。
時は過ぎ、歳も重ね、怪獣たちはまわりから消えていった。
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帰ってきた彼らは、時代と共にその姿を見事に変えていた。
またしても多くを手にする事はないだろな、ワタシはコレクターにはなり切れないから。いろんな意味で。
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怪獣、ヒーロー、超兵器。男の子の血が騒ぐ。いつの世も変わらないんだな。
ここでは、世界の素晴らしい造形師の方々が手がけた、 大型・中型作品、食玩をご紹介。
こんな形でささやかな逆襲を始めるのだ、かなわなかったあの頃に。なんて。
〈食玩〉 一時期の熱は去ったかのように見えるが、たまのサプライズやそのクオリティなど、まだ目が離せない。
ブラインドと呼ばれ、中身が分からない状態で販売されているものが多い。
シークレットは商品紹介などに掲載のないもの、彩色変えなどのレア・アイテム。これを求めて人々が走るのだ。